我流独学,中年親父,万年初心者とダメダメ三拍子な私に新たなバイブルが加わった。「アルト・サックスのしらべ 憧憬のスタンダード編」だ。いままでバイブルと崇めていたのは「アルト・サックスのしらべ」で、この本いや教則本はなんといっても本格的模範演奏がハンパじゃなくカッコイイのだ。その続編として「〜憧憬のスタンダード編」が出たので期待せずには居られずアマゾンでボチッとな。
正確には出版元のリットーミュージックにて十二分に視聴してからアマゾンで買ったのは内緒。
http://www.rittor-music.co.jp/hp/score/sax/04417205.htm
「〜憧憬のスタンダード編」を使い始めて二ヶ月くらい経つがやっぱイイ。何がイイって,模範演奏がいいのは前述の通りだが,曲目もいい。親父のストライクゾーンにバシバシハマるのだ。「太陽に吠えろ!」をみたとき「こんなベタな曲なんて吹けるかよ!」と内心小馬鹿にしていたが、吹いてみると比較的容易にしかも自分なりにカッコ良く,気持ちよく吹けてしまった。ただし模範演奏はもっともっとカッコいい。模範演奏のように吹ければもっと気持いいだろう思い練習に励んでしまう。つまり,この本には楽しみながら練習させてしまうという魅力がある。他にもいい点がある。書面がよりよく構成されている。曲の難易度を☆印三段階で示すあたりも見易くなった。五線譜の行間に,タンギングポイントやコメントが添えられている点は,我流独学中年親父にはありがたい限りだ。
ちょっとだけ気になる点に触れておく。前作に比べると難易度が低くなった気がする。難易度の分布を集計してみると,前作☆x6,☆☆x9,☆☆☆x3(平均1.8)に対し,〜憧憬のスタンダード編☆x9,☆☆x5,☆☆☆x4(平均1.7)となった。平均難易度はほとんど違わないが自分にとっては難易度☆☆☆はまだまだ難しいのでこれを差っ引いて勘定すると☆☆の数が前作の9曲に対し5曲とほぼ半減していることが判明した。個人的に☆☆レベルの曲が充実しているとなお良かったかもしれないが、☆☆☆に挑めるようにも鍛錬してゆきたい所存である。
最近発見した練習法がある。模範演奏といっしょに演奏することだ。念のために書いておくが,この本にはカラオケCDもあるが,そちらではなくサックスの音が入っている本当の模範演奏と一緒に吹く。そうすると模範演奏と自分との違いが歴然と瞬間的に理解できる。そして譜面にもコメントにも書き込まれていない細かい表現方法を実体験として学習できるのだ。何度聞いてもいい曲いい演奏だからこそこんな練習法が成立する。いい教則本いやバイブルに出会えてよかったと感謝の念さえ抱いてしまう。
新しい練習法で練習し始めたら,なんと難易度☆でも満足に吹けていないことが判明してしまった。難易度が下がったとか難易度☆☆を増やせだとか偉そうなことを書いている場合じゃなかったのだ。もやは中年親父には劇的な成長は望めないが1日1ビットでも進めてゆきたいと思うのであった。
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