マレーシア戦から日が経ってしまったがようつべの助けを借りながら語ってみる。
レースウィークはフリープラクティスでポイントランキング2位のペドロサの転倒から始まった。
http://www.youtube.com/watch?v=6-HVLTsaYqg
なんとも痛そうなハイサイド。ペドロサはこの転倒で右膝を四針縫う怪我を負った。こんな状態ではレースは無理だろうと思っていたが、な、なんと決勝に並んだ。
今回は予選中にも前代未聞のアクシデントがあった。というよりは自然災害であるのだがマレーシアの強烈なスコールが予選を全く行えない状態にしてしまったのだ。この結果、決勝グリットは練習時の自己ベストタイムがグリットを決めるというMotoGPの歴史上なかったと採択がとられた。
このグリット決定で得をしたのは、公開練習のときに予選用タイヤをはいて一発タイムを出していたロッシ、ヘイデンなどだ。ロッシはYAMAHA M1が予選タイヤでチャタリングが出ていいタイムが出せない対策として練習日から予選タイヤを履いてセッティングに時間を費やすようになっていたのでそれが功を奏したのだろう。逆に損をしたのは我らが予選番長中野選手。中野選手はいつも予選でフロントローに並ぶ(その後ずるずるとポジションを下げてなんとかポイントを稼ぐというのは内緒)戦法なのでさぞ悔しかったと邪推。さらに決勝スタート直後のオープニングラップでコースアウト,リタイアと中野選手にとっては泣きっ面に…という展開からレースは始まった。
好調な飛び出しを決めたのは、ロッシ、ペドロサ、カピロッシ。ペドロサは怪我をしているにもかかわらず素晴らしい走り。カピロッシはフリープラクティスからいいタイムを出していたし、昨年もシーズン後半は彼の乗るDUCATIとBSがいいパフォーマンスをしていたのでうなづける展開。
レース初盤1・2周はロッシがトップ。しかしトップを形勢する3人の中でアジアラウンドに強いといわれるBSタイヤを唯一履くカピロッシがファーステストをたたき出すとともにトップにたつ。逃げようとするカピロッシだが必要に食い下がるロッシに堪忍して前を譲る。1位ロッシ、2位カピロッシ、3位ペドロサという形のままレースは中盤から終盤に進む。ペドロサは徐々にギャップを広げ単独走行となる。
仕掛けたのは2位のカピロッシ,ロッシを抜きトップに立つ。しかしロッシも譲らない。直線が速いカピロッシに対し,コーナーが速いロッシとの壮絶バトル。マレーシアのセパンサーキットはコントロールタワーの前に2本のロングストレートがあるので,直線勝負になるとロッシに勝ち目はない。ロッシは直線の手前までにカピロッシに差を付け,スリップにも入られないよう走るが,毎周いやコーナごとに順位が入れ替わるほどのドックファイト。さすがイタリアンライダーといった感じでファイナルラップまでバトルは続く。
http://www.youtube.com/watch?v=SjFBg1_csqc
優勝したのはロッシ。王者勝ち方。最終コーナーは直線で差を詰めたカピロッシをブロックするためインを閉めてラインを与えない泥臭いことをした。ファインプレイとは言わないがフェアだったと思う。この結果ポイントランキングはヘイデン214,ペドロサ192,ロッシ171とさらに差は拮抗した。ヘイデンはチャンピオンへのプレッシャか?ここ2戦表彰台も逃している。MotoGP990cc最後となる今シーズン。ここまでチャンピオンシップが楽しくなろうかと誰が予測したか?シリーズ終盤戦の流れをみると,ロッシ,カピロッシに勢いがあり,ペドロサは怪我をしているのにコンスタント。ヘイデンは流れを掴み損なっているように感じられる。
ヘイデンがこのままチャンピオンシップを逃げ切るのか?はたまはルーキーイヤーのペドロサがいきなりのチャンピオンを決めるのか?それとも王者ロッシが大逆転して歴代MotoGP990ccチャンピオンをすべて自分の名で埋めるのか?もう一時も目を離せない。週末のオーストラリアGPはどうなるか?
そしてその次の週に開催される日本GPはもうブラウン管の前なんかで観てられない!!!ツインリンク茂木でGPライダーの走りを五感をフル稼働させ全身で感じるのだ!!!
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