都内某所
都内某所にて新日本フィルハーモニー交響楽団の生演奏を聴いた。25名程の特別編成オーケストラによるプロフェッショナルな演奏。曲目はクラッシックになるがよく耳にする曲が多かったので難しくなく飽きることもなく楽しむことができた。
オーケストラは聴覚だけではなく視覚も楽しませてくれる。というのは、弦楽器が揃って音を奏でる姿は美しいと感じるからだ。複数の弦楽奏者の弓が弦を棚引き揺れ動く姿は管楽器の演奏よりも見応えがある。もちろん目を閉じても日頃iPodから流れ出るものと全く異なる音色は聴覚を刺激する。さらには演奏とともに空気の揺れ・張りが肌に伝わる。体全体に音楽が染込むといった感覚。芸術を感じたひとときだった。
持論を語ると、電子楽器の音は容易に再現ができると思っているが、生音(アコースティック)楽器の音色は容易に再現できないと考えている。もちろん録音技術の向上によって疑似体験はできたり、本物より良く聞こえたりもする。しかし、それは録音技術によって作られた味というか職人芸というか録音芸術という別次元の別作品であって、けして生音ではない。
先週末、娘の所属する声楽クラブ活動の発表を参観した。アマチュアとはいえいいものだった。親バカモードでガンマイクつけたビデオカメラで収録なぞした。音はSoundtrack Pro使い48KHzのまま編集するつもりだが、万一うまく編集できたとしても決して生音を超えるものにはならない。
そういう意味でも本物の生音に触れるというのはiPodに詰め込んだどんな音楽よりも価値がある。
(念のため補足しておくとiPodのMP3やAACがダメといっているのではない。生音が生音じゃなくなった時点で負けと思っている。よってCDでもSACDでもDVD Audioでも非圧縮でも24ビットでも192KHzでも生音にはかないっこない)
家族と都合つかず自分だけで思いっきり楽しんでしまったが、今度は家族と共にあの場を共有したいと思うのであった。
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