三週連続のMotoGP開催,二週目となる今回はオーストラリアGPフィリップアイランドサーキットで行なわれた。
予選で注目すべきライダーはヘイデン,ロッシなども語りたいが中野選手だけにスポットをあててみよう。中野選手,予選終了3分前までポールポジション。まぁこれは予選番長中野選手であればよくあることで,その直後にヘイデンにPPを奪われる。さらに残り時間が無くなってからロッシにも先を越されるが,最終アタックにてヘイデンとロッシの間に滑り込みフロントロー2番グリットを奪取した。前戦では予選番長の出番なしだっただけに素晴らしいパフォーマンスをみせてくれた。
ウォームアップスタートで小雨がパラつきウェット宣言が出され決勝スタート。
決勝で会心のスタートを切ったのは中野選手!ホールショットをとるばかりかそのまま猛ダッシュ!1周目トップで戻ってくる。しかも2位のセテとはGAP2.5秒。さらに中野選手プッシュしまくり後続に差を付け2周目はファーステストをマーク。独走の予感。優勝への期待。後続とのギャップは広がり8周目で5秒近くになる。期待は強まる。ところが雨が急に強くなりだしたため中野選手の後を走る殆どの選手がピットでレインタイヤに換えたスペアマシンに乗り換える。中野選手は土砂降りの中をスリックタイヤでハラハラのドキドキの綱渡りもしくはスケート走行。大幅にタイムロスすることになる。その間後続のマシン群はウェット仕様のマシンで中野選手を追い上げる。中野選手もたまらずピットに入りウェット仕様マシンに交換するがタイミングを逃しトップでの復帰はできずセテの後,折角つくったGAP貯金を使い果たし2位でのコースインとなってしまった。
雨が得意なセテはスイスイ走る。一方チームグリーンのKAWASAKIは雨蛙になれず徐々にペースダウン。BSタイヤはドライにはピカイチの性能を示したが、雨では数周しか持たなかったようだ。セテもBSではあるのだがKAWASAKI程ペースを落とさず走行した。雨タイヤでいい走りをしたのはMIライダーだとメランドリ,BSだとバーミューレン。SUZUKIはドライでは全く奮わなかったがウェットで素晴らしいパフォーマンスをした。というよりは地元バーミューレンの力なのかも知れない。
その後王者ロッシの怒濤の追い上げ。レインタイヤはどうやらBSよりMIに分があるようだ。イエローフラッグ中のストーナー追い越し疑惑などありつつもゴール直前の最終コーナーでセテに追いつきロッシは表彰台3位をとった。
これにて5位に入賞したランキングトップのヘイデンとは21ポイント差となった。ますますチャンピオンシップはわからなくなった。
疑惑の追い越し http://www.youtube.com/watch?v=kTdVvx_nl28
ラストラップ http://www.youtube.com/watch?v=NatdIKMWq88
そんなことより今回は中野真矢選手の幻となってしまった優勝が悔やまれる。BSレインタイヤが奮わなかったことはあるとはいえ,ラップタイムを凝視するとピット戦略にミスがあったこと思わざるを得ない。レースにタラレバは禁物だが,ピットをあと1周前に済ませていれば本降りの中のスリック履いた極端なタイムロスを軽減でき表彰台に乗っていたのではないかと邪推。カワサキチームは政治力もないのでFIMのクレームにも弱いしピット戦略もいまいち。ピカイチなのはライダーだけ。中野選手はカワサキに飼い殺しにあっているのではないかと心配してしまう。
中野選手の紳士なコメント http://www.youtube.com/watch?v=qULBbe9xyUs
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