レースウィークはイギリスらしい不安定な天候に終始振り回された。ウェットが多かった練習走行から好調だったのは新シャーシを得たディフェンディングチャンピオンことヘイデンである。スランプ脱出した感さえある。
予選はドライ路面。ヘイデン今シーズン初のフロントローに並べるか?期待したところだったが,昨年ポールポジションを獲ったペドロサが3番グリットを獲得しへイデンは4番グリッド2列目に甘んじた(でも確か今シーズン最高グリッドDEATH)。ポールポジションはエドワーズ,2番グリッドはロッシ。ロッシはアタック中にカーティスロバーツにラインを塞がれ抜き様に睨みつけるという寸劇を挟みながらこのタイムとは圧巻。決勝グリッドはヤマハワークスの1-2の後にホンダワークスの3-4さらにストーナー,ホッパーが続くかたちとなった。
決勝はウェット。各車レインタイヤでレースに挑む。フルウェットでのレースが行なわれると思いきやいイギリスの天候はそんな能天気ではなかった。
レース結果はインテリ様にお任せして能天気な雑感を述べる。
・ストーナー
ストーナーは三味線弾いていたのではないかと邪推する。予選では残り時間あるのに早々にアタックを切り上げ5番グリッド。レース前には雨のレースはイヤンと早々に敗北宣言。完全にオーラを消しておき,決勝では序盤の荒れるトップ集団を後ろ手に眺めタイヤ温存。落ち着いた頃に追撃開始!
天候は徐々にドライとなってゆく中,BSタイヤをうまくコントールし,FASTEST更新順位を上げてゆく。エドワーズの後についてからも無理に抜こうとはせず,エドワーズにプレッシャーを掛け続け,エドワーズがタイヤが持たなくなりハードブレーキで間に合わずクリップにつけない瞬間を逃さずインから猛烈な加速で抜きさった。抜きさってからは後続と十分にギャップを作った独走状態になったにもかかわらず,ペースを落とさず最後まで責めつづける。
タイヤの恩恵もあるかとは思うが,今回のストーナーはタイヤだけではなくレースもコントロールしたのではないかと映った。
・エドワーズ
今シーズンメチャメチャ低迷していたエドワーズ。SBK時代に2勝したという得意のサーキットではあるけれど表彰台ゲットはエドワーズ本人が一番嬉しかったのではないかと思う。このまま表彰台乗れなければエドワーズの来年のシートは危ういのではないかと思っていただけに関係者もほっとしたのだろう。
・バーミューレン
雨のフランスGPを制した雨男バーミューレンがなぜレース中盤にポジションを下げるのか?と疑問に思っていたらヘルメットのシールドが曇ったということらしい。バーミューレンが被るヘルメットはSHOEI。もしシールドが曇っていなければと思うと残念でならない。MADE IN JAPANがそんな品質でいいのか?しっかりしろ>SHOEI
・ロッシ
ロッシにしてはスタート失敗。レース中もリズムを掴めないように映った。タイヤがダメだったらしい。個人的にロッシはエドワーズよりはウェットに弱いと思うので妥当な結果だったと思う。レース中盤ブレーキで止まらずあわやコースアウトといかコース外側の芝をしばし走るシーンがあったが,あの状況でよくまぁ復旧させコースに戻ってきたと感心すら覚えた。
・中野選手
14位という結果。決して良い結果ではないが,ホンダサテライトでBSを履くメランドリでさえ10位なので,イマイチなシャーシを使っているホンダサテライトとしては悪くないだろう。新型シャーシなペドロサも8位という低迷ぶりなのでポイントとれた分ヘイデンよりも喜んでいいだろう。明確な時期はは不明だが新型シャーシが中野選手に供給されるという耳より情報をえた。早い段階で投入され日本GPまでに十二分に走り込めることを期待したい。
・玉田選手
DLタイヤ辛い。気分転換に鈴鹿8時間耐久をノリックと走ってはいかがでしょう?
・ヘイデン
新シャーシを得た喜び,久々のトップグループ走行,スランプから早く脱したいという焦りからか5周目にフロントからズサー。プライドを捨てての完走は評価したい。母国アメリカGPまでに完全復帰できるのか?
次のオランダGPは敬虔なクリスチャンが多いとのことで安息日の日曜日をさけ土曜日に開催される。昨年はエドワーズの果敢な走りに中野選手の漁父の利などがあった印象的なグランプリであった。オランダでもストーナーは強いのか?ロッシのライテクが勝るのか?楽しみだ。
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