ダッチウェザーと呼ぶらしいオランダの気まぐれな天候でフリープラクティスまではドライだったのに予選に限ってウェットとなった。しかも予選時間内でも天候が安定せず雨が降ったりやんだりまた降ったりという状況。そんな中予選を制したのはレインマスターことバーミューレンがポールポジション。続いてストーナーそしてKAWASAKIのランディ・ド・ピュニエとなった。ちなみに全員BSを履く。グリッドトップ10を眺めると8名がBSを履き,6番グリッドのエドワーズと9番グリッドのペドロサの2名のみがMI勢として並ぶ。
ドライ路面のフリープラクティスまでは好調だったロッシは11番,ヘイデンは13番となる。
リザルトは公式ページにお任せして今回もライダー毎に身勝手雑感を書き連ねてみる。
・ロッシ
レース後にMIは新しいリアタイアを投入したことを発表した。誰よりもタイヤの性能を使い切ることができるロッシは一人で淡々と37秒中盤を出し,一人でFastestを更新しながら順位を上げてゆく。ストーナーの後についてからは明らかにペースを落とし様子を伺った走りに徹する。時折チラリと割り込んでストーナーにプラッシャーをかけるがストーナーは乱れない。残り4ラップにシケイン手前のコーナー切り返しからフルブレーキングというシーンを神業ライテクでストーナーをパスしてからハードプッシュ!身勝手にFastest更新を期待したがそれは欲張り過ぎた。しかしストーナーの戦意を喪失させ余裕のギャップを一気に作りゴール。
オランダGPの舞台となるアッセンサーキットはロングストレート560mとDUCATIパワーを炸裂できないサーキットではあるものの今シーズン手の付けらない程速いストーナーという印象をロッシが封じた。
・ストーナー
直線が短いとはいえ最高速では9キロ近くロッシよりも速い。問題はコーナー速度,YAMAHA MIの方がハンドリング性能は良さそうなので,コーナーが多い程とDUCATI GP7は不利になる。高速コーナーでは車全体がブルブル震えているのが見える程なのでコーナリング速度の差はさらに開くのだと思う。ストーナーは暴れるマシンを押さえつけるという仕事もしないといけないからレース終盤は体力を消耗しすぎてロッシを追撃する気力を失ったのかも知れない。
・ヘイデン
前戦イギリスGPで雨でありながらの復活の兆しが見えたが遂に完全復帰した。怒濤のスタートダッシュで13番グリッドなのに1コーナー進入時点に4番手まで上がるという快挙。解説していた岡田選手が作戦は秘密と言っていたが,福井社長が現地入りしたということなのでヘイデンはスタート時外側突っ走るからサテライト連中は外側ライン使わないようにという神の声でも発したのかと邪推した。まぁ昨年最終戦バレンシアでもヘイデンはロッシをかすめる猛烈スタートダッシュを決めたのでスタートは得意なのだろう。前半は非常によかったと思う。終盤はタイヤを使い切ってしまったのか?ペースがあがらなかった。
ペドロサを含め新型シャーシでのセッティングが煮詰ればレース終盤でも恐るべき存在になりそうだ。
・中野選手
驚くことに旧型シャーシを使うホンダサテライトは下位集団を形成している(BSを履くメランドリも含む)。きっとこれが旧型シャーシの実力(限界)なのだろう。欲を言えば8番争いに絡んで貰いたかったが完走、ポイントゲットで妥協しよう。無理して攻めるとエイリアスのように吹っ飛んでしまうし。。。今は怪我をしないようそこそこ攻め,新型シャーシが届くまでなりを潜めるしかないだろう。
新型シャーシでセッティングに詰める時間も必要なのでナルハヤの投入が望まれる。日本GPで初投入なんてのはゴメンだぜ!
・玉田選手
タイヤのピーク性能は中野選手よりタイムが出ているのに高いと思われるが持続力がない。レースディスタンスで性能を発揮し続けるタイヤの投入が望まれる。
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