バイク屋へふらっと行ったらR1200GSの試乗を勧められた。重いバイクに興味のない俺だがスターウォーズエピソード1・2・3でオビワン=ケノービを演じたユアン・マクレガーがLONG WAY ROUNDやLONG WAY DOWNで使ったバイクとなると勝手がちがう。否が応でも乗りたくなる。30分程大陸横断・大陸縦断気分を味わいたく同意に応じる。
サイドビュー
試乗の前に店員から基本操作の説明を受ける。衝撃的事実としてはBMW的ユニバーサルデザインの左右独立ウインカーであることを知らされ凹む。左折するときは左手ボタン。右折するときは右手ボタン。キャンセルは右手のみというBMW的変態インターフェース。スーパーカブに右手ウインカーには慣れ親しんだ俺だがこいつにはいまだに馴染めない。他には試乗車はR1200GSの中でも国内200台だけの特別仕様でESAと呼ばれるエンデューロ用電子調整式サスペンションが標準装備されるモデルであることを知る。ボタンをクリックする度にコンソールに様々なアイコンが増えたり消えたりする。他にもINFOという情報ボタンを押すと気温や燃費などハイテク情報がクルクル表示されぶったまげた。
ESA
説明を聞きいよいよ試乗。股がってみると以外や以外,足付き良し。ベタ付きならぬベタベタ付き。Xchallengeとは比べ物にならない程の足付きの良さ。そして驚いたのは股がってみると思いのほか車重を感じない。あとで分かったことだがR1200GSは装備重量244Kgなんだそうだ。きっと低い位置に配置される水平対向エンジンが車重を感じさせない作りになっているのだろうと邪推。
console?
走り始めるとまたも驚く。クラッチがつながる瞬間に車体が身震いをするかのごとくブルンと震えるような動きをする。シフトアップするときもその身震いは発生する。それはもうまるで生き物のよう。狂おしく身をよじるように走る(ウソ度80%)。これが乾式クラッチ特有の挙動なのか?フラットツインエンジンの特性なのか?シャフトドライブの仕様なのか?触覚の冴えない俺には分からない。
フロントマスク
シフトアップして行くとさらに驚く。このバイク6速まである。だってXchallengeは5速までしかないのに,650ccのXchallengeよりもパワーもトルクもある1169ccのGSがなぜ6速まで必要なのか?疑問すら覚える。あとで分かったことだがカタログでR1200GSの最高速度は200km/h以上となっている。つまりアウトバーンで200キロ以上でカッ飛ぶために6速があるんだと納得した。
シュラウド
6速低回転域でも実にトルクフルでグイグイ進む。道路を流しているだけでも思わずパッシング出したくなるぜ!と思いパッシングボタンをまさぐるとない。どうやらGSのGはジェントルマンのGでありパッシングのような忙しない走りをするなということでXchallengeにはあるパッシングボタンですらあえてつけない仕様にしたのではないかと妄想した。
ブレーキはビックリする程効く。GSはロードタイヤにダブルディスクなので考えてみりゃ当然なのだが,244kgという車重を感じさせない程ブレーキが効くことに感動した。重い車体なのにサスの動きが極めてナチュラル。吸い付くように止る。これならジャックナイフもストッピーもイケそうと思ったが,定価200万以上の試乗車を弁償する程の勇気はなかったので自粛した。後で分かったことだがGSのフロントサスはテレレバーというテレスコやボトムリンクとも違うフレームとのリンクを組むことで稼働するBMW変態仕様になっているのが溜まらない動きに繋がっていたのだと思い知らされた。
flat twin
短い時間だったが試乗してみて思ったことはこのまま北海道に行ってしまいたいという衝動に駆られた。グリップヒーターも標準装備だし,フロントスクリーンの清流効果は絶大だし,快適さには舌を巻く程だった。ジジイになったらGoldwingと思っていたがGSのもいいかも。人生に選択肢が増えたということはいいことだ。身勝手に写真や動画を撮ってみた。
バイク屋さん曰く今後G650 Xmotoの試乗車用意するそうだ。その時は是非!と勧められたので,冷やかしてまた乗ってみようと思っている。
最近のコメント