週末にXchallengeで一人で林道ツーリングをしてきた。距離は約400㎞。内訳はダート100㎞強,峠道100㎞強,残りは退屈な一般道といった感じ。本来なら一般道50㎞くらいは減らせたかもしれない(理由は後述)。すぐにツーレポ書こうと思ったのに体が言う事を聞かず遅れてしまった。
目指したのは大名栗林道と中津川林道。初めての体験や新しい経験もできたのであわせて書いてみる。
R299旧道から大名栗の入り口である大松閣を目指したつもりが名栗湖に着いた。ドンピシャではないがニアピンということで結果オーライ。記念にパノラマ撮ってみる。
名栗湖パノラマ(クリックでパノラマ)
ツーリングマップル関東甲信越P38-F2を眺めると名栗湖を西に進むと有馬林道を介して目的の大名栗林道にぶつかる事を確認。折角なので未体験の新しい林道にチャレンジしてみたくなったので戻らずそのまま進む。
有馬林道
道なりに進むと有馬林道の看板を発見。一旦バイクを停め,持参したエアゲージで空気圧を2.0から1.4へ落としバイクの準備完了。いよいよ林道スタート。思いのほか急勾配。しかもガレている。こぶしサイズの石が続く。路面にはバイクの走ったタイヤ跡がないのでここ最近は誰も走ってないのだろう。12万分の1縮尺の地図では大名栗に到達しているようにみえるが果たして本当に貫通しているのだろうか?などと不安な気持ちも抱きつつ初めての林道を突き進む。途中のカーブを曲がり終えると前方に見慣れない動物発見!?鹿か?鹿だ!二頭の鹿が道路塞いでいた。鹿も俺に驚いたようで道路から一目散に山の急斜面を登った。でも少し距離を置いたところ止まりで俺の事を眺めている。通り過ぎるのも惜しかったのでバイクをとめ鹿に挨拶とばかりに,デジカメ取り出しパチリ。距離があったのでピンぼけだが一応存在は確認できると思う。
カモシカ
あとで調べると鹿ではなくカモシカだったのでカモシカと書き改めるが,「今日一日お邪魔します」とカモシカに挨拶して勾配のキツい林道を引き続き登り続けていたら視界が開け待望の大名栗に繋がった。繋がっててよかった。ほっと一息したいところだったが合流地点のちょっとしたトライアルセクションを勢いにまかせ突入。見事クリーン!と思いきや走行後に立ちゴケ危機一髪。エンスト減点5。俺はキャンバー走行が苦手だと痛感。大名栗を南(左)に向い起点を目指す。
大名栗を走り始めて違和感を覚える。乗れていない。うまく曲がれない。思ったようにバイクをコントロールできない。GSチャレンジ以来の一月ぶりの林道なのでしょうがないのかもしれないが,うまく乗れない自分を自覚しながら走り続け大名栗の起点に到着。
大名栗起点
水分補修をし気を改め終点を目指して22㎞を楽しむ。走り始めて先程感じ続けた違和感の原因がわかった。先程の道はずっと下りだったのだ。有馬林道が予想外に登り勾配がキツかったのでオイラの三半規管が麻痺し大名栗の下りこう配をうまく認識できなかったのかもしれない。恐るべし四十代。起点から走り始めた大名栗は今度は逆に登りが続く。平衡感覚を取り戻したオイラはやっと調子を取り戻し走る。XchallengeはDOHCエンジンなので高回転になると性格が一変する。その美味しい回転域を保ち続けて走りを楽しみたいと思うもののビビリミッターが効いてパワーバンド手前でシフトアップという走法が続く。
景観地堪能
途中のすばらし景色にバイクを停め。思わずパチリ。というか休まないと集中力が続かないという噂あり。途中にまたカモシカに遭遇。ラッキー。そうこうしているうちに終点に到着。
噂ではガレているということだったが直前の有馬林道よりは走り易く楽しめた。とはいいつつ1度ぶっ飛びそうになった。
次なる目的地は中津川林道。ツーリングマップルによると有間山方面に向かうと県道73号(秩父名栗線)からR140に抜けられそうなので有間山側に進路をとる。舗装路ではあるが細々としたブラインド多いのタイトターンが続く。結構面白い。っていうかスゲー面白い。昨年初めて大名栗に来た時はわざわざ正丸峠を経由してから訪れた覚えがあるが,この秩父名栗線は正丸峠以上に面白い気がした。対向車もほとんどないし景色もいい。まぁあの時はショートムービーのロケハンで来たので後悔はしていない。
秩父名栗線
R140(彩甲斐街道)にぶつかり進路を西にとる。お腹も空いてきたので少し早めではあるが道の駅あらかわに寄りあづまや園にて天そばを食す。
あづまや園天そば
昼前に入ったのが幸いしてかすぐに座れ注文後もさほど待たずに出てきた。天ぷらは軽く揚がっており運動後の体もすんなり受け付けた。そばは味わい深く歯ごたえも楽しめた。鋭気を養いいざ午後の部へ出発!というかここが今回のソロ林ツーで最高の時だったことは本人すら気付いてなかった。
この時点でXchallengeのトリップメーターは130km。Xchallengeはおよそ200km走るので中津川林道に行く途中で給油すればいいだろうと気楽に考え走り始める。道の駅を出て彩甲斐街道を走り始めると反対車線にガソリンスタンドがみえたが入るの面倒なので通過し左側にあったら入ろうと決め走り続ける。景色を楽しみながら10㎞経過,大滝温泉を超えたあたりで左側にガソリンスタンド発見するも休み。右側にもあったが同じく休み。ちょっと焦ってきた。道は人里離れ,ループ橋と大変に景観がいいところなのだがガソリンスタンドは一向になし。20㎞以上走り。ついに中津川峡まで来てしまった。この時点でトリップ155km。ここから先はガソリンスタンドの気配はないし,その先の中津川林道を往復するとトリップ200kmとデンジャレスゾーン。林道でガス欠は絶対に避けたいので意を決して彩甲斐街道を戻る事にした。最初にみつけたガソリンスタンドまで戻り給油。ついてない。ガソリンスタンド店員に「この辺ガソリンスタンドないですねぇ?」と尋ねると「休みの日はこの先山梨まで無いよ」と平然と答える。往復50㎞の損失。もの凄いトラップだなぁと心の中で思いつつ次は絶対ここで給油と体験学習するのであった。
一度通った道をこんどは余裕をもって走り始めると次ぎなる試練がやってきた。ポツポツとゴーグルに水滴がつき始める。雲を眺めると通り雨のようなふいんき(←なぜか変換できない)なのでそのまま気にせず走ってゆくとちょうどループ橋のあたりで土砂降りに変わる。ヘルメットのチンガードとゴーグルの隙間に勢いづいた雨が俺の伸び切った鼻の下を打ち付けもの凄く痛い。前日に無精髭を剃ったのを後悔する。結局ろくに景観を楽しめずトンネルに退避。カッパを着る。カッパを着ながらこれから雨がひどくなるなら林道に行かず帰った方が身のためかもしれないという考えも頭の中を過ったが,折角来たのだし林道走って帰ろうと心に決め中津川に向かう。ちなみに右の写真は一年前の晴れた日に撮った写真。
トンネルでカッパに着替える
カッパを着て中津川峡を走るとやっと中津川林道の入り口がみえてきた。
中津川林道入口
ここまできたら前進あるのみ。多少ガスってようと雨降っていようと条件が悪いということはみんな撤収するに違いないからオイラの貸し切りだ!とポジティブシンキングで中津川林道を登り始める。途中にまたしてもカモシカに遭遇。林道でカモシカに遭遇するのは未だかつて無いのに1日に4度も遭遇するなんて幸せ者だと悦に浸りながら快走。まさか地球温暖化の影響じゃないよね?
中津川林道
天候に恵まれ案の定約17kmの中津川林道を独り占めの貸し切りで楽しめた。満足。ただ22kmの大名栗を走った後なので走り足りない気もする。また昨年Xchallengeの慣らしで初めて走ったときよりもめちゃめちゃ走り易かったので少し拍子抜けだった。山頂では雨が降ったりやんだりという不安定な天候ではあったが,休憩していたら急に晴れ間がでてきたのでカッパを脱ぎ下りを楽しむ。途中プチジャンプポイントをみつけたので一人撮影会。これが冒頭の動画のラストシーン。
中津川林道を走り終えたが走り易かったためか走破感が足りない。もう少し走りたいという衝動に駆られ中津川林道の北にある上野大滝林道を目指すことにした。初めての走る林道なのだが折角なのでチャレンジなのだ!
上野大滝林道
天候はまた悪くなってきた。上野大滝林道を走り始めると雨が強くなってきたのでまたカッパを着て走り始める。この林道もバイクが走った形跡がない。そして路面はどんどんガレてきた。本日一番のガレ具合。轍もなくひたすらガレている。登りで漬け物石サイズの尖った浮き石が続くガレ場が迫る。ここでスタックすると自力で復旧できないんかも知れないという緊張感と転けると怪我は必須という恐怖感とプレッシャーを感じながらエンジン回転数を落とさないよう失速させないように,ヘタにクラッチ使いしくってスタックすることも考えられるのでクラッチを使わず,アクセルをできるだけ開け続けガレ場を登りきる。ラッキー。途中分岐点もあったが感を頼りにバイクをすすめる。(この時点でツーリングマップルは雨で弱りかけていたのでバックの奥底にしまった。)路面は舗装路に変わるが落石注意という看板が示す通り,ふつうにこぶしサイズの石が転がっている。倒木なんかもある。「この道,舗装しているけど車走れるのか?」などと思ってしまう程だったのだが,答えはしばらく走って自ずとわかった。上野大滝林道の群馬県側は通行止めになり完全封鎖されていた。通行止めのバリケードが道を塞いでいる。バリケードの先は道が半分崩落している。バリケードはいいけど今さら遅いよ。引き返すのは今さら勘弁してよ。よく見ると山側左端に辛うじてバイクが通れる側溝があったので土砂降りで雨水が勢いよく流れまくる側溝にXchallengeをはめ進め,どうにか通り抜けることができた。その後少し迷ったりしたがどうにかR299を探し当て家路に向かい。ソロ林ツー終了。
今回は林道に峠道と結構楽しい道を沢山走った。楽しい道はギアチェンジを頻繁に行なうのでクラッチを多用する。正確にはクラッチやエンジンを長持ちさせたいのでクラッチを使っている。昔BAJAに乗っていたときはクラッチ使うと左手があがるのでアクセルにあわせてシフトチェンジをしていたのだが,Xchallengeは大切に乗っていきたいと思っているのでクラッチを使うようにしている。でも今回の様に自分にとっては長い距離を走ると左手が非常に辛くなった。どうしたものか?左手をもっと鍛えれば解決するのか?などと考えるのであった。コソ連の成果あってか林道で膝が笑うのは避けることができたのは収穫のひとつ。しかし400㎞はワタシのか弱いお尻には負担が大きかったようだ。スタンディングで多少は誤摩化したものの翌日もお尻が痛い。終始スタンディングになれば解決か?
最近のコメント