茂木での日本GP決勝。朝フリー最後MotoGP時間帯では突如雨が振り路面は完全ウェット。まもなく雨は止み天候は一転して晴天となり路面は徐々に乾き始める。というところでGP125決勝レッドシグナルブラックアウト。
強い日差しが差し込み始める中,タイヤ選択が結果を左右する結果となった。中上選手はレインタイヤを選択した模様。序盤好調でベストリザルトも伺えそうな雰囲気。応援をし続けるものの,中盤になる頃1台また1台と抜かれ始める。コースが乾き始めレインタイヤでは走れない状況になったためだ。小山選手は晴れることを信じてギャンブルセッティング。カットスリックではなくスリックを選択していたそうな。序盤はもたついたもののレース中盤からはペースがあがり周回毎に順位をあげるパフォーマンス。結果12位と戦闘能力の低いLoncinにしては上出来のリザルト。大健闘だ。中上選手は作戦ミスというか経験不足にて20位のノーポイントとなった。厳しい世界だ。

兄の博一よりも気合いの走りを感じたのは弟の周平だ。お古もお古の2002年式エンジンでワイルドカードだしラーメン屋勤めのプロライダー浪人中の身なのでロクに練習もできていないしレースウィークもロクに走れないという無い無い尽くしの中でポイント取れれば御の字と思っていたのに結果は6番。今まではスカラーシップという下駄を履き苦労という苦労を知らずに走っていた環境とは全く異なる厳しい状況の中,レース人生を掛けた勝負で大健闘!7年落ちのマシンを気合いで走らせワイルドカードライダーが6位を獲ったというのは大きく世界にアピールできたと思う。レース後のインタービューで最終ラップのポジションアップと狙いアタックしたものの失敗したことを知った。
周平は苦しい昨シーズンを経験して人間的に成長したようにみえた。インタービューでは何度も多くの人への感謝の言葉を繰り返していたのが印象に残った。今までガキだと思っていたが今回のレースを通じて周平に対し好感を持つようになった。

予想外だったのはペドロサの大健闘とストーナーが奮わなかったことだ。スタートはHONDAのお家芸(?)ローンチコントロールなのかと邪推したが左手左足の怪我がまだ直っていないはずなのに淡々とタイムを刻むあたりは流石トップライダーと思った次第。逆にストーナーはレース中盤までペースを掴めなかったように思う。ドライではFP1しか走れていないのでDUCATIチームはデータ溜めれずセッティングが出せなかったのだろう。
もうひとつ予想外がだったのはメランドリだ。KAWASAKIがSUZUKIを差し置いて6位を獲ったというのは快挙かも知れない。KAWASAKIがMotoGP撤退していなかったら今シーズンもっと楽しいバトルがもっとみれたかも知れないが,開発の終わっているKAWASAKIエンジンは今後ギャップを築くしかない思われるのでちょっと悲しい。
カタールに続きYAMAHA YZF-M1の2台とも表彰台に乗ったのでベースポテンシャルの高さが光る結果になったと思う。もっと褒めると短時間でセットアップできるパッケージなのかもしれない。
高橋裕紀選手は気持ちが空回りしてしまったのかもしれない。腐らず次のレースに気持ちをつなげて欲しい。
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