マレーシアGPが開催されるセパンサーキットは全長5548mとMotoGPサーキットの中で一番距離のあるサーキット。900mのロングストレートが2本あるのが特徴。ロングストレートがあるということは直線番長マシン絶対有利というサーキットということになる。しかも2本もあるとなるとさらに直線番長が幅を利かせるということになる。
予選はペドロサが3戦連続のポールポジション。ペドロサは小柄で体重も軽いのでストレートが伸びる、誰よりもRC212Vにマッチしている、さらにMIの予選タイヤという3つのアドバンテージでポールを獲った。ロッシはFP1〜FP3まで全然ダメ。MI予選タイヤだけにかけてアタックするも9番グリッドとなった。
今回SUZUKI開発ライダー青木選手がワイルドカード参戦。2008年モデルを持ち込んで実戦テスト。FPでは常に日本人最高位という好タイムを出しながら予選はマシントラブルに見舞われグリッドはブービー(19位)となった。中野選手、玉田選手は14位、18位となった。
雑感をロッシ、青木選手、中野選手、ストーナーについて書く。
スタート時9番グリッドのロッシに注目したがまたも今イチというか平凡なスタート。やっぱハイテク使ってない気がする。ロッシのレースを振り返るとグリッドが悪すぎた。もちろんフリープラクティスで早い段階からマシンを仕上げておく必要があったと思う。しかしレース中盤では予選でしか出していない2秒台をコンスタントに出し続けていた姿には感心した。しかも最高速度はストーナーやペドロサと比べると10キロも違うのに同じタイムを刻み続けるなんて。やっぱ神!ラストラップでも攻め続ける姿にも痺れた。残り10周あたりまでは前を走るドピュニエとは3秒近くあったギャップを諦めず攻め続け最後には1秒まで縮めた。ロッシは今回表彰台を逃したが。直線番長有利なサーキットで最高速ランキング10番なのによくやるもんだと関心しまくった。
青木選手グリッドは悪かったがレースタイムは悪くない。結果は日本人最高位の13位。直線番長ランキングは堂々の4位。もちろんホッパーよりもバーミューレンよりも直線は速い。08モデルのSUZUKI GSV-Rは少なくとも今より直線が速いということは言えそうだ。
中野選手は予選も決勝も精細さに欠けた。フリープラクティスでは果敢に攻め続けるが2度転倒に見舞われたそうだ。ワイルドカード参戦の青木選手にも抜かれ立場なしだろう。でも意気込みだけは失せてないようなので最終戦で募る思いを晴らして欲しい。バレンシアは来シーズンのシートを掛けた最終戦になるのだろう。
このレースもストーナーが制した。コーナの進入から立ち上がりまでの旨さが光る。ハイテク酷使だとは思うのだが絶妙なスライドコントロールは正にチャンピオンに相応しいライディングだと思うし乗れている証だと思うのであった。
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