BMW International GS Trophy本大会に向けてBMWジャパンの厚意のもと日本代表が集まりトレーニングを行なった。なんとたった3名の日本代表のために倍以上のスタッフがサポートしていただくという贅沢な布陣であった。ありがたい限りである。この場を借りて感謝させて頂く。
トレーニングは1泊2日。場所は浅間山。宿泊は自炊キャンプ泊。本大会でもキャンプ泊なのでキャンプというのもトレーニングの一環。事前に合宿初日はライディング,その後キャンプし,翌日は運動をするので,ライディングギア,自炊できるキャンプ道具,運用靴を用意するよう連絡があった。
詳しい内容は事前に把握することができなかったが,これも現地で少ない情報でも柔軟に対応できるためのトレーニングであると昇華し想像力を膨らませながら準備にあたった。
ライディングギアは身に付けXchallengeと自走するから特段心配ないとして,自炊キットを含むキャンプ道具一式と運動できる装備が自分にとっては問題だった。恥ずかしながらイイ年こいてバイクでの自炊キャンプ経験はなかったのだ。もっともオートキャンプの自炊経験はあるけどれバイクキャンプは勝手が違うからね。大した違いはないだろうと思われるかもしれないが、バイクは車と違い圧倒的な積載能力に差がある。要するにバイクはほとんど積めない。そもそもオイラのXchallengeはキャンプが得意なバイクじゃないので,バイクにつけたトップケースとタンクバックと自分が背負うバックパックで全てを解決するしかない。そこでバイクに積むキャンプ用品は出来る限りコンパクトで出来る限り安いのが重要な要件となる。最低限のキャンプ用品を買い揃え合宿に挑んだ。具体的にはシングルバーナー(ガスカートリッジ),一人用食器セット,3本脚コンパクトチェア,ミニテーブルなどだ。こだわりのチョイス(ウソ)を紹介すると。
シングルバーナーは時間がなかったので通販じゃなく近所のアルペンの店頭で買った。ひとつ失敗したのはお店でイワタニの小型ガスカートリッジが特売になっていたので迷わず選びレジに進んだ。ところが会計中,店員がサウスフィールドのバーナーは同じサウスフィールドのガスカートリッジじゃなきゃガス漏れするからダメーと言い張るので,しぶしぶ割高の小型サウスフィールドのカートリッジを購入した。自宅に戻り家で使用済みコールマンの大型カートリッジでバーナーを使ったところしっかりはまり,残りガスで何の問題もなく火がついた。バーナーとカードリッジの口金は白熱電球の口金のように規格品だと思うので同じメーカーじゃなきゃダメーなんてことはないと悟った。そういやカセットコンロだって同じだよね。ちょbit店員に騙されたと思ったYO。
実は調理用具はないので調理はできないというオチは隠しつつ,地べたで家事や食事をするのは衛生的にも気分的にもよろしくないので小さなテーブルと小さな椅子も揃えた。
翌日の運動のためにかさばらない運動靴を用意した。 ヴァンスピリット7250というものなのだ。踵が特徴で,潰してサンダルのようにも履けるし,立てて運動靴のようにも履けるという優れもの。普段のキャンプでは履きやすさと収納のし易さから軽量サンダルを持ち込むのだがサンダルでは運動はできないから,このサンダル兼運動靴は一挙両得と思った。さらにこの靴は踵が柔らかいので,収納もし易い。それなりに使えそうなら南アフルかへ履いて行こうと考えた。
今回一番気合い入れたキャンプ用品は寝袋!。天下のモンベルを新調した。収納スペースの関係上,小さいのに注目し#7のロングサイズを狙ったものの,標高千メートル強の秋の浅間山の夜は#7(快適睡眠温度域10℃〜)では無理だろうということで,もう1ランク保温性に優れた#5(快適睡眠温度域6℃〜)をチョイス。通常サイズは身長178cmまでということなのでロングサイズにした。羽毛というかダウンを使った選択肢もあったが,年に数回しか使わないという頻度と経済性を総合的に判断し化学繊維のバロウバッグにした。ぶっちゃけとにかく安く買うために入間アウトレットパークに出向き旧型をゲットした。
以上のキャンプ用品に衣類,スペアパーツ等もパッキングし,トップケースの中にパズルのように詰め込み押し込み合宿地に向かった。
前置きが超長くなったが初日の練習地は日本モータスポーツの発祥の地である浅間山火山レース場跡地だ。GSチャレンジで過去2回訪れたことがある場所だ。雄大な浅間山を望みながら走ることができる爽快感溢れるダートだ。そこで我々のライディングの指導にあたっていただけるのは元ダカールライダーでもあり現ドライバーでもある三橋淳,元ダカールライダーの松井勉の両氏。そしてバイクは本戦でも利用するF800GSを用意していただいた。
本番を1ヶ月後に控え,激しい練習し怪我しては元も子もないし,今更練習しても劇的にスキルアップすることなんて到底望めないので,如何にリスクを抑えライディングするためのコツというか心構えなんていうあたりに重点を置き挑んだ。
ぶっちゃけF800GSに乗るのはこれが2回目。1度目がGSトロフィー決勝戦での数分間。そしてこの練習会が2回目となる。正直慣れていない。しかもブーツを新調し初卸し状態だったので足元の感覚がまるで分からない。家から浅間山までXchallengeで自走する際に履いてみたもののまだ足首はまだ固く,ギアチェンジもリアブレーキの感覚も掴めないという状態だった。ただ,今まで履いていたガエルネサイファーJよりは裏底にパターンがあるので悪路でも無駄に滑らないため歩きやすく,軽いというメリットは実感し始めていた。
練習内容についてはたぶんいつかどこかでどなたかがとりあげてくれそうなので詳しく書かない。そのかわりといっては何だがF800GSでダートを走ったインプレを書き連ねてみる。ちなみに初めて数分乗ったときの印象は
というものだった。そして今回,数時間乗った印象としては
ざっと以上がF800GSに対するインプレだ。走破力については好感度赤丸急上昇中だ。未だF800GSでアスファルト,専門用語でターマックを走ったことが無いので,ターマックを走ることを楽しみにしておこう!
さて初日トレーニングを終え,OutsideBASEでテント張って風呂入って飯食ってワイワイ飲んだくれて寝た。寝る頃は気温10度以下で息も白くなるほど冷え込んでいたがモンベル#5は凍えることなく朝までぐっすり休むことができた。翌朝の運動はトレッキング。本当はトレランだったんだけど代表メンバー一同総意の元,丁重にお断りしたのはヒミツ。
ガイドに三橋・松井両氏が付いていただき総勢5名でトレッキングスタート。コースはOutsideBASEを起点に鷹繁山から尾根沿いに浅間隠山に向かい戻ってくる約10キロの周回ルート。とはいうものの三橋・松井両氏もこのトレッキングコースは初めてということだったので時折迷いながら進む。コースには所々の木々にナイロンテープが結わえてあり,それを目印に進むようになっている。のっけから迷ったものの紫のナイロンテープを発見しスゲーしんどい勾配を這いつくばりながら登ることになった。三橋氏から「終盤の山頂付近はだんまりの坂がある。『だんまり』の意味わかるよね?」という事前に意味深情報は得ていたものの,序盤から這いつくばり『だんまり』ながら登ってる俺って情けねぇ。終盤はこれよりキツいとこ登るのか!トレッキングって末恐ろしいと思いながら,息切らせながら,大汗垂らしながら,バイクじゃとても登れないのでトレッキングで助かったなど考えていたが,結論からいうと最初の上りが個人的にいちばんキツかった。後から分かったことだが,どうやら我々が進んだコースはエキスパート向けコースだったらしい。
ただトレッキングってキツいだけではなく時折木々の間から望むことができる山肌や風景がとても美しく気持ちがいいものだった。天候も暑くなく寒くなく風もなく虫もなく最高のトレッキング日和だと実感しながら闊歩した。
美しい景色はほとんど写っていないが,RunKeeperでトレッキングの模様を収めたので晒してみる。(「view details at runkkper.com」をクリックすると詳細を表示する)
集計データを眺めると距離10.98km,時間3:46:53,消費カロリ1,122,登坂高844mとある。詳細データには出だし直後の1〜2キロ地点で200m登っているので現実にもキツかったんだと把握できる。所々ミスコースした箇所も載っているが,このデータを活用すれば次は間違えないハズだ。
練習会ではバイクに乗り,キャンプし,トレッキングまでさせてもらった。どこまでスキルアップできたか?体力が強化できたか?は保証の限りではないが代表メンバーの絆が強くなったことだけは確信を持つことができた。
もうすぐですねー
ワークス体制(w)がうらやましい。
投稿情報: ぜ | 2010/10/06 12:23
もうすぐだねー
直前対策何やろう
投稿情報: しげっち | 2010/10/14 11:33