今年も新島トライアスロンに参加した。昨年が人生初めてのトライアスロンで,今回が人生2度目のトライアスロンとなる。新島トライアスロンはJTU登録なしで参加できるので私のようなナンチャッテに優しい。1年ぶりのトライアスロンながら成績を超えるべく挑んだのだが,結果は270/418位(2:51:16)と昨年の254/397位(2:48:44)に比べ2分32秒も遅れた。不甲斐ないレースを振り返りながらタラレバ垂れつつ海よりも深く反省してみる。
昨年の293位(31:10)に対し今年は410位。完走者418人中410位だからビリから8人目。タイムも41:55と昨年から10:45も遅れた。実はスイムの途中でパニックしてしまい,ライフガードのお世話になってしまった。 昨年はクロールより得意な平泳ぎで大半を泳いだものの脚を使ってしまい。その後のバイクとランで苦しんだ経緯から,今年はバタ足なしの腕だけクロールで泳ぎ切りその後に脚力を温存するハズだった。そのために大会月の5月に入ってから5回プールに通いプルブイを股に挟んでバタ足を封印し腕だけクロール練習を行った。練習にはGARMIN 920XT を用い,泳いだ距離,SWOLF値などを管理した。ざっくり紹介するとプールに通う毎に距離を伸ばすとともにSWOLF値を削りつつ大きなストロークで楽に速く泳げるように努力した。SWOLF値について超簡単に説明するとタイムとストローク数を足し合わせた値でGOLFのスコアと同様に小さければ小さいほど良い値だ。SWOLF値が小さいほど少ないストロークでより速く泳ぐことができるという指標になる。下の例で説明すると5/16は100mを2:20(=140秒)で泳いでいる。25mに換算すると140/4=35秒になる。平均ストローク数は12なので35+12=47がSWOLF値となっている。
スイム練習一覧
日付 距離 平均ペース 平均ストローク SWOLF
5/1
1,175m
2:58/100m
13
58
5/10
1,700m
2:44/100m
12
53
5/13
1,600m
2:36/100m
12
51
5/16
1,950m
2:20/100m
12
47
5/20
2,100m
2:29/100m
11
48
しかし本番は甘くなかった。スイム1.5kmで750mを泳ぎ,一旦砂浜に上がって後半に向けて泳ぎ始め第1ブイをターンするあたりで急に息が上がり,クロールが進まなく感じ平泳ぎに切り替えるも,海水を飲み,溺れかけ,恐くなり,パニックになり,沈みかけたので声をあげてライフセーバーの助けを呼んだ。直ぐさまライフセーバーの操るサーフィンボードが驚くべきスピードでやってきたのは溺れながらも感動した。ボードに掴まり「ありがとう。助かった。パニックになった。」と話しながらゴーグルを外し,キャップも脱ぎボードにのせる。ライフセーバーは「大きく息をしてください。」と落ち着いた対応,息を整えながらもここで終えるわけにはいかないので「リタイヤしたくので少し休ませてください。」と伝えたところ「ゆっくり休んでください」と優しい対応。数分は休んだだろう。呼吸も気持ちも落ち着き英気も養えたのでキャップ被りゴーグル着けて「泳ぎに戻ります。でも心配なのでみていてください」と伝え泳ぎ再開した。ペースはあがらないものの落ち着いた気持ちで泳ぐ。しかし真っ直ぐ進んでいないようだ。右にそれるようでライフセーバーが右側進路塞いで左に向かうよう仕向けてもらったりもした。大失態かつ大失敗ではあったがリタイヤせず泳ぎ切ることだけはできた。 言い訳としては,
水温が17℃と昨年より低かった。
袖なしのウェットスーツ(ロングジョン)では冷たかった。
レンタルウェットスーツのサイズが小さく胸が苦しかった(昨年XL:身長168〜175cm,胸囲98〜104cm,今年LS:身長175〜182cm,胸囲96〜102cm)。
海水が塩っぱかった。
中盤から喉が渇いた。
ゴーグルが見ずらくなった。
前日の健康診断で飲んだバリウムを排出するための服用した下剤の副作用でお腹の調子がイマイチだった。
と尽きないが,こんなネガディブ要素が泳いでいるうちに頭の中を埋め尽くし心を折り体を束縛しパニックに陥ってしまった。しかし最大の敗因は練習不足の一言に尽きる。だって大会前1ヶ月に5回しかプールに行ってない。今年になってから数えても6回しか行っていない。これでは水はもとより海水とお友達になれるわけはない。大いに反省しなければならない。
昨年の69位(1:10:31)に対し,今年は103位(1:13:33)と3:02遅れた。このタイムにはスイム終えてからバイクを走り終えランスタートまでのトラジションタイムも含まれているので純粋に自転車のペダルを回していた時間より長い。ここでも言い訳するとスイムアップ後,自転車まで移動しウェットスーツを脱いでバイクスタートしなくてはいけなかったのだが,足元おぼつかず真っ直ぐ走れない,ぐるぐるバット状態でヨロヨロしながら自転車まで移動し,立ったままウェットスーツが脱げなかったので座って脱いだり,冷たい海水で冷えた体で指先が上手く動かず5本指靴下(Tabioレーシングラン五本指靴下 )履くのに難儀したり一息ついたりしてた時間も含む(それでもよりコンプレッションきついRxLバイク専用五本指靴下 にしないくらいは考えた)。今思うとスイムで疲労し軽い脱水症状かハンガーノックになっていたのかもしれない。トランジションではジェル系補給食を摂ったが,なんだか視界が狭く星も煌き色が白黒になっていたのを思い出す。
VIDEO 実際の自転車を漕いでいた移動時間をGarminログから拾うと昨年の1:05:51に対し今年は1:06:46と55秒遅れだった。平均パワーウェイトレシオは昨年の2.7W/kg(=平均ワパー203W/体重75kg)に対し今年は,3.0W/kg(=平均パワー216W/体重72kg)と向上したのだがタイム落ちた。昨年は自転車中盤に足が痙攣しタイムロスしたが今年はレース前に2RUNなど飲んでいたのが良かったのか痙攣なかったのにタイムダウン。原因は何だろう?パワーが上がっているのにタイムが落ちるとなると,ペダリングが下手になったのではないかと邪推してしまう。まぁ昨年に比べ気象状況も異なるし,ほぼドン尻からのバイクスタートだったのでドラフティング禁止と言えども目の前に居るライダーの数が少なかったから速度出なかったのかも知れないが,得意のバイクでタイムを削れなかったことは悔やしい。ちなみにStravaでのパワー分布は昨年に比べより高いゾーンで推移しているので垂れずに追い込めていたのではないかと思われる。
折角なのでDi2データも晒す。その前に昨年との自転車の差異を紹介すると,大きく2点変更した。フロントチェーンリングを53/39から52/36へ交換した。あと10速から11速へのアップグレードした。昨年の後カセットは11-23Tだったが今年は11-25Tにした。本当は11-23Tの11速が欲しかったがトーケンTK1123のメーカー在庫なく入手不能ということでトーケンTK1125 で妥協した。平坦基調な新島だが昨年より坂向きのセッティングになっているところがポイント。詳細はhttp://di2stats.com/rides/view/4122 をご覧いただきたいが,データ眺めてわかったことは,坂向きセッティングのおかげで新島コースをインナーを全く使わずアウターのみで周回できたのは成果。しかしギアの使用頻度から新島の長い下り区間ではアウタートップの52x11Tでは回し切っていた感が強い。またロー側25Tは1%(26秒)しか使わなかったので不要。真ん中では18Tがあればより追い込めた気もする。アウター53T,そしてさらには後カセット11-23Tにしてクロスさせた方が貧脚を活かせたと妄想した。
昨年の366位(1:07:03)に対し今年は265位(0:56:08)と10:55削ることができた。昨年のラン順位をみればわかる通りドン尻に近かったので1年かけてランを強化し,垂れてもキロ6分ペースでは走れそうな手応えは掴んでいたのでランに限っては想定内の結果となる。 惜しむらくはGARMIN 920XT でのランのログがうまく採れなかったことだ。正確にはトライアスロン大会全体のログが採れなかった。920XTにはトライアスロンモードがありスイム,バイク,ランを計測が出来るのだが,本番中にフリーズしスイム上がったときにLAPボタン押しても無反応になっていた。脱線するが,ぶっちゃけ920XT(ソフトウェア: 3.30.0.0)のトライアスロンモードを含むマルチスポーツモードはバグバグだと思う。プール連のときに自転車でプールに行き泳いでから戻ってくるというアクティビティをマルチスポーツモードで記録していたが,マルチスポーツモードを行って1日以内に操作不能になり再起動が必要になっていた。今思うとスタート前に一度電源オフって立ち上げ直しておけばよかったと思うが後悔先に立たずというヤツだ。ヒトバシラーは覚悟の上で新しものを使っているがさすがに痛かった。話を戻すと,ランし始めて920XTが反応しないので走りながら電源長押しし強制電源OFFしてから立ち上げ直しRUNを記録開始した都合上RUNのログだけは出だし頭が欠けてしまった。だから昨年のログとタイムでの比較は難しい。そこで各ペースの占有時間の割合を比較してみることにした。 上が昨年で下が今年のランペースの内訳となっている。昨年はオーバーペースのZ6(無酸素域)で走り始めたものの,脚が無くなり痛くなりロクに走れずどんどんペースが落ちてZ1(リカバリー)に居座ってしまったことがわかる。今年は前半5キロは急勾配でのダメージを回避するためにペース抑えたためZ3が大半を占めている。終盤はラストスパートで追い込みZ5(VO2Max),Z6(無酸素)へ推移した。昨年に比べ安定した負荷で走りきったことがわかると思うが,データだけみるとランも自転車同様にZ4(閾値)中心にランニングできればよりタイムを削ることができたのではないかと想像した。ラン終了後も昨年に比べたら余力を残してゴールできたのでまだ追い込めたのかもしれないとタラレバした。
「練習は嘘つかない」という言葉があるが,今大会は正にそれだった。スイムをサボりすぎた。定期的にプールに通い,水の感覚を体に染み込ませないといけないと痛感した。週に1度通うよう努力せねば。試着できないレンタルウェットスーツにも幾ばくかのリスクを感じる。フルオーダーのウェットスーツ買えば解決するが,利用頻度を考えると躊躇してしまう。バイクもTTポジションでの練習を3回くらいしかやらなかったのがタイムダウンとして現れたのかもしれない。ロードバイクにポン付けアエロバーではなくガチなTTバイクでしっかりポジション出して挑みたいなどと妄想もしてしまう。ともあれ練習は重要だ。スイムもバイクもランも一夜漬けで上達するような代物ではないということだ。来年はバイクとランだけじゃなくしっかりスイムを練習して2時間40分切りいや2時間30分を切りたい!
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