出る出る詐欺で有名だったGarmin Vector がやっと出た。Vectorはペダルで測るパワーメーター。歴史を手繰るとMetrigearがSpeedplayペダル専用パワーメーターの研究開発を始めたのが最初で,それをGarminにみそめられ買収されたのが2010年(ソース )。それから長い長い長〜い(ここ重要)開発とテストの末,幾度とない発売延期を繰り返し満を持して2013年に発売した製品だ。ペダルで測るパワーメーターと言えば先んじてPolar Keo PowerというANT+非対応の製品が出ているが,ANT+を愛してやまない俺はPolar独自仕様なんかに目もくれずずっと生暖かい目でVectorを見守り続けやっと入手した。
Vectorってどうなのよ!?この業界でパワーメーターっていったらPowerTapが代名詞となる程の代表格。PowerTapこそ最強かつデファクトスタンダートでしょ!いや老舗SRMこそデファクトという声もあったりするが,俺なんかに快くPowerTapを貸してくれた奇特な最強の先輩がいたので有り難くお借りし,借りたお礼を兼ねて徹底比較をしてみた。参考迄に日頃愛用しているPowerCalも合わせて動かし比較したので気になる方はあわせてチェックしていたければ幸いだ。 ちなみに3つのパワーメーターのデータをとるために自転車に3つのサイコンを並べ走った。写真を元に説明すると,左からEdge500,Edge510,310XT。Garmin Edge 500 はPowerTapとペアリングし,Garmin Edge 510 はGarmin Vectorとペアリング,Garmin Forrunnner 310XTはPowerCal とペアリングし,同時期にスタート・ストップして計測を行った。全てのGarminは最新ファームウェアにしている。Garmin Vectorのファームウェアは2.10。Garmin Edge 510とPowerCalについては,過去にインプレ記事書いたので気が向いたら読んで頂けると幸いだ。 Garmin Edge 510インプレ→http://aikawa.tv/2013/04/garmin-edge-510.html PowerCalインプレ→http://aikawa.tv/2012/12/powercal.html
測定環境をもう少しは晒さないと信憑性に乏しい気がするので紹介する。自転車はLOOK 695 SR(インプレ→http://aikawa.tv/2012/12/look695sr.html )。ライダーは俺。脚力はJCRCクラスC。ツールドおきなわ市民210キロをDNFするレベル(号泣)。数値で示すと昨年(2013)の自転車での走行距離はRunKeeper曰く11,814.6km 。月間平均走行距離千キロ未満。身長180cm,体重77キロ(あと5キロ絞りたいw)という伸び悩む自称中年中級ライダー。俺の事はこのくらいにして自転車についてもう少し語らねばならない。というのはLOOK 695にはLOOK変態仕様もといLOOK謹製のZED2というカーボンクランクがついている。このクランクはLOOK 695のウリであるが,Garmin Vectorとは相性が悪いというか普通じゃつかない。クランクの厚みと幅が災いしてVectorの取り付け基準を満たしていない。Garmin曰く「厚さ15mm以下,幅38mm以下」が互換条件となっている。巷で互換性無しと出回っているクランクとしては,スペシャS-WORKSカーボンクランク,FSA SL-Kカーボンクランク,ROTOR Flowだけ(ソース )で,ZED2は漏れている(笑)。 最初この記事読んだ時にもしかしてカーボンクランク全滅なのか?カーボンだとパワーがとれないのか?などと妙な邪推をしたがカーボンがダメなのはクランクアームの歪みを元に出力計算するStages Powermeter やパイオニアパワメーター だけで,Polar Keo Powerは既にLOOK ZED2クランクで動いているからカーボンクランクが全滅ということは只の思い過ごしだった。もちろんLOOK 695にZED2以外のクランクを使うという選択は残されているが,ここは敢えてZED2でデビルハンドの力を借り挑んでみた。クランクアームを少々削って取り付けるのだ。詳細は自転車屋さんの記事に委ねるとして(ソース ),改造すればZED2に問題なく付く。というか削った部分にケーブルが美しくフィットしかえって出っ張らずイイ感じすらある。ただし削った分強度は落ちるだろう。でも俺は残念ながらクランクぶっ壊す程のパワーを持ちあわせないのでオウンリスクで決行した。 そうそう取り付けについて海外サイトでは既に取り上げられているが,ペダル取り付け時の締め付けトルクが左右均一じゃないと正しく測定できないそうだ。それでか分らないがamazon.comでGarmin Vectorを探すとPark Tool TW-2 Torque Wrench 3/8-InchとBlackhawk By Proto BCF-15M 15mm Drive Crowfoot Wrench 3/8-Inch (日本発送不可) が「あわせてオススメ」として並ぶ(amazon.co.jpの場合はPARKTOOLトルクレンチTW-2 と3/8sq×15mmクローフートレンチEA618BU-15 )。このトルクレンチセット,実は只者じゃない。というのは逆ねじ対応でしかもスパナ対応とレア中のレアな工具だからだ。さらに言うと薄目の15mmのスパナでなければいけない。ちなみに自宅のKTC は世界のKTCなのに厚過ぎて役立たなかった。Garminはそんなヲタ工具で「34〜40Nmが推奨」で締めろとしれっとハードル高いことを求めている。人間トルクレンチじゃない方は素直に用意するのが良いと思う。そう言う自分は職人にオマカセした。
前置きが随分長くなり恐縮だが,比較データを紹介したいと思う。データを比較するにあたり,様々コース,様々負荷でデータを取得し比較する必要がある考えた。そこで地元の練習コース,チーム練習,街乗り,さらにサーキットなどでデータを集めてみた。ただし,こんな私にもプライバシーがあるので表立って晒すデータは,修善寺こと日本サイクルスポーツセンターでを走ったのだけで勘弁していただきたい。 まずは修善寺でのパワーデータ比較。青がPowerTap,赤がVectorとなっている。よくありがちな右のようなビジュアルな比較で,眺めればどちらも同じような傾向で遷移していることがわかり平均パワーの比較だけで済ませVectorであなたも幸せなどと予定調和でまとめる提灯記事を書くのは簡単だが,俺はこんな解析じゃ満足できないので様々な角度から数値で比較してみようと思う。具体的には,平均パワー,NP(Normalized Power ),あと最大平均パワー(5秒,1分,5分,20分,1時間)で比較する。1時間のデータをとるということは1時間以上連続して自転車漕がないといけないが,そこは強くなるための練習と思い込み漕ぎまくった(笑)。
まずは生データの紹介。自転車乗りの聖地と行っても過言ではない修善寺こと日本サイクルスポーツセンターを10周したログだ。最初の1周はウォームアップにつき負荷かかってないが,2周目からは頑張ったつもり。だたし途中1回休憩している。修善寺をご存じない方のためにちょっとだけ紹介すると,1周5キロのアップダウン富んだ日本有数のサイクリングコース。市民レースはもとより実業団やJPTでも使われる由緒正しいコースだ。最大勾配は8%らしい。大きな登りと下りが南北を境に2ヶ所あり,1周の獲得標高は約150mと言われている。10周すればある意味,ヒルクライムレース程の破壊力がある。Vectorのログは図中の「詳細を表示する」をクリックして欲しい。 PowerTapログ→http://connect.garmin.com/activity/422253097 PowerCalログ→http://connect.garmin.com/activity/422265573 これらのログからパワーに関するデータを抜いて表にまとめたのが以下になる。
修善寺
Power Meter PowerTap PowerCal Vector
Garmin
Edge500
FR310XT
PT比
Edge510
PT比
パワー
平均パワー:W
206
206
0%
247
20%
最大パワー:W
634
639
1%
570
-10%
最大平均パワー(20 分):W
218
235
8%
203
-7%
左/右バランス:%
51/49 %
Normalized Power (NP):W
260
250
-4%
Intensity Factor (IF):
1.298
1.251
-4%
Training Stress Score (TSS):
307
325.5
6%
FTP設定:W
200
200
0%
Work:kJ
1359
1355
0%
最大平均パワー
5秒
598
523
-13%
548
-8%
1分
350
321
-8%
334
-5%
5分
297
265
-11%
278
-6%
20分
218
235
8%
203
-7%
1時間
180
224
24%
189
5%
表の見方は,PowerTapをリファレンスとしてその比率を算出し併記している。FR310XTにNP,IF,TSS等がないのはその機能がないためだ。とはいえ,自分の正確なFTP値を調べずGarminデフォルトの200Wをそのまま使っているから,FTP値を基準に算出するIF,TSSはテキトーになっている。けど,俺のFTPはだいたい200Wなのでだいたいあっている希ガス(笑)。Vector使い込んだら算出してみるつもり(笑)。なお見易さのため最大平均パワー(20分)は2回登場し冗長になっている。心拍値は業界標準(?)最高心拍方程式である220-年齢を基準にして比率で算出している。パーセント表示にすることで若者が173bpmって低過ぎッ!wって思ってもオッサンにとってこれでも100%なんだぞ!ということが伝わると思うしね。
修善寺程ほど生データを晒せないが,他にも走ったデータのサマリを列挙してみる。平坦地代表として彩湖10周+α。
彩湖10周+α
Power Meter PowerTap PowerCal Vector
Garmin
Edge500
FR310XT
PT比
Edge510
PT比
概要
距離:km
66.5
60.3
-9%
62.3
-6%
タイム:
2:23:33
2:21:52
-1%
2:23:25
0%
平均スピード: km/h
27.8
25.5
-8%
26.1
-6%
高度上昇値:m
497
434
-13%
388
-22%
カロリー:C
1347
1606
19%
1501
11%
平均気温:°C
10.4
9.1
-13%
平均心拍:%
85
85
0%
85
0%
平均バイクケイデンス:rpm
82
79
-4%
82
0%
パワー
平均パワー:W
200
201
1%
207
4%
最大パワー:W
680
3354
393%
676
-1%
最大平均パワー(20 分):W
229
222
-3%
213
-7%
左/右バランス:%
52/48 %
Normalized Power (NP):W
229
218
-5%
Intensity Factor (IF):
1.143
1.088
-5%
Training Stress Score (TSS):
293.7
276.3
-6%
FTP設定:W
200
200
0%
Work:kJ
1621
1507
-7%
最大平均パワー
5秒
604
3306
447%
632
5%
1分
374
601
61%
366
-2%
5分
252
343
36%
237
-6%
20分
229
222
-3%
213
-7%
1時間
225
212
-6%
206
-8%
彩湖10周平均
タイム
9:35:48
9:16:18
-3%
9:32:24
-1%
距離
4.80
4.36
-9%
4.51
-6%
移動速度
30.3
28.2
-7%
28.4
-6%
最高速度
48.0
49.2
2%
46.8
-3%
心拍
90%
90%
0%
90%
0%
最高心拍
98%
98%
0%
98%
0%
ケイデンス
84
83
-2%
84
0%
最高ケイデンス
97
97
0%
99
2%
カロリー
109
132
22%
118
8%
Normalized Power (NP)
232
218
-6%
左/右バランス:%
52/48 %
パワー
225
211
-6%
229
2%
最大パワー
422
496
18%
401
-5%
彩湖のデータはGarminのラップ機能を使って周回毎のデータを取得したものの平均をとり,各パワーデータを平滑化することでよって厳密に比較できるのではないかと考えまとめてみた。最高速度,最高ケイデンス,最高パワーも平均化した。距離とか高度とか気温とかは今回の比較目的ではないのでスルーするが,個人的にこの中で一番正確なのは一番新しいGarmin Edge 510に違いないと信じている。徹底調査するならば同じサイコンで計測すべきなのだろうとは思ったがそこまで機材を用意できなかったので許して欲しい。パワーデータではないが,ケイデンス値がVectorだけ微妙に異なる事に気付いただろうか?Vectorはなんとペダルの中にケイデンスセンサーを内蔵している。おそらく右側のペダルにその機能があるのではないかと邪推するが,その影響でGarminスピード/ケイデンスセンサーから値を取るFR310XTとは誤差が生じている。Vectorとペアリングが出来ればパワーだけじゃなくもれなくケイデンスは自動的にペダルから取得するようになるようだ。蛇足になるがEdge 500はパワー値はPowerTapから取り,ケイデンスはVectorからとるということも出来た。クランクアームにマグネットが付くのは美しくない!絶対に許せない!というセレブな方は,ケイデンスセンサーとしてVectorを導入するという選択肢もアリエール(笑)。
続いて固定ローラーでの比較。実走はサイコンの精度でパワー以外のデータが邪魔して今イチな気がしたし,様々なデータを揃えたいと思ったので頑張ってローラー小一時間回してみた。
固定ローラー
Power Meter PowerTap PowerCal Vector
Garmin
Edge500
FR310XT
PT比
Edge510
PT比
概要
距離:km
25.91
23.67
-9%
22.38
-14%
タイム:
1:10:50
1:11:47
1%
1:11:06
0%
平均スピード:km/h
21.9
19.8
-10%
18.9
-14%
高度上昇値:m
4
2
-50%
7
75%
カロリー:C
838
1025
22%
796
-5%
平均気温:°C
19.4
19.9
3%
平均心拍:%
90
90
0%
90
0%
平均バイクケイデンス:rpm
85
86
1%
85
0%
パワー
平均パワー:W
215
214
0%
211
-2%
最大パワー:W
300
664
121%
273
-9%
最大平均パワー(20 分):W
235
237
1%
201
-14%
左/右バランス:%
51/49 %
Normalized Power (NP):W
221
197
-11%
Intensity Factor (IF):W
1.106
0.983
-11%
Training Stress Score (TSS):
140.9
112
-21%
FTP設定:W
200
200
0%
Work:kJ
897
794
-11%
最大平均パワー
5秒
286
597
109%
262
-8%
1分
277
256
-8%
253
-9%
5分
257
243
-5%
227
-12%
20分
235
237
1%
201
-14%
1時間
219
227
4%
192
-12%
この辺りになって勘の鈍いオイラでも,なんとなくVectorよりもPowerCalの値の信憑性に?を抱き始めた。以前は「PowerCalだいたいあってるw 」と評価したもののやっぱ5秒最大平均パワーはそりゃねーだろって思うようになった。突如スパイクするデータに引きずられ1分,5分の最大平均パワーまでも怪しくなる。もっともGoldenCheetahのようなヲタ系解析ソフトでスパイクデータを抑え込めれば有意義なデータにできるかもしれないが手間はかかること必至,また有意義なデータであるか否かって真っ当なパワーメーター持ってなければわからないことなので,如何ともしがたい。我こそはスプリンター,瞬発力命という方にはPowerCalは向かないということだけは確信した。一方,VectorはPowerTap比±10%に収まっているような傾向をみえてきた。
山岳データも欲しくなったので個人練習兼ねて物見山でデータ収集した。ただし最初に言い訳しておくと,自宅から物見山まで約50キロ,測定日は強烈な向い風だったため200W出しても時速20キロ程で物見山まで行くのに思った以上に脚力と時間を浪費した。また日没も迫っていたので物見山は2周しか走らず早々に撤収し,十分な周回データをとれなかったことをお断りしなければならない。強烈な向い風はある意味軽目の山岳と思ってくれれば十分な山岳データとも言えなくないかも(笑)。
物見山2周+ α
Power Meter PowerTap PowerCal Vector
Garmin
Edge500
FR310XT
PT比
Edge510
PT比
概要
距離:km
98.92
98.7
0%
93.51
-5%
タイム:
3:41:21
4:05:37
11%
3:42:21
0%
平均スピード: km/h
26.8
24.1
-10%
25.2
-6%
高度上昇値:m
751
544
-28%
636
-15%
カロリー:C
1899
2357
24%
1987
5%
平均気温:°C
12.1
10.7
-12%
平均心拍:%
81
80
-1%
81
0%
平均バイクケイデンス:rpm
82
89
9%
81
-1%
パワー
平均パワー:W
169
172
2%
189
12%
最大パワー:W
738
717
-3%
715
-3%
最大平均パワー(20 分):W
196
232
18%
204
4%
左/右バランス:%
56/44 %
Normalized Power (NP):W
203
200
-1%
Intensity Factor (IF):
1.013
0.998
-1%
Training Stress Score (TSS):
336.2
358.4
7%
FTP設定:W
200
200
0%
Work:kJ
1998
1988
-1%
最大平均パワー
5秒
592
669
13%
632
7%
1分
340
306
-10%
327
-4%
5分
268
252
-6%
264
-1%
20分
196
232
18%
204
4%
1時間
175
198
13%
160
-9%
物見山2周平均
タイム
12:17:00
12:15:00
0%
12:16:30
0%
距離
5.53
5.41
-2%
5.17
-7%
移動速度
27.05
26.5
-2%
25.3
-7%
最高速度
60.0
58.5
-2%
56.1
-7%
心拍
91%
91%
0%
91%
0%
最高心拍
101%
101%
0%
101%
0%
ケイデンス
71
65
-9%
71
0%
最高ケイデンス
108
108
0%
111
3%
平均気温
11.9
10.5
-11%
カロリー
131
159
21%
133
1%
Normalized Power (NP)
241
239
-1%
左/右バランス:%
55/45 %
パワー
199
209
5%
233
17%
最大パワー
480
385
-20%
500
4%
パワーデータを眺めてみると,PowerTap比±10%に収まっていないデータがある。物見山周回中の最大パワーでVectorの方が大きい。原因を考えてみた。もしかするとVectorは体から一番近いペダルで出力を測り,PowerTapはそれとは逆に体から遠く地表に近いホイールハブから出力を得る。ペダルからホイールに力が伝わる間には,クランク,BB,チェーン,カセットなどの回転機材だけじゃなくフレームをも経由する。これら機材で失われるパワーロスが山岳路では顕著に現れるのないかと考えた。言い方をかえるとVectorはグロス,PowerTapはネット出力なのではないかと推察してはみたが真偽の程は?。
チーム練習でも使ってみた。最初に断っておくとVectorが不調で序盤の2時間分うまくとれなかった。まぁそんなこともあった方がリアリティーあると言い訳させて頂くとともに,そんなトラブルに遭遇したときの対処法に後ほど紹介させて頂くことで勘弁してほしい。
チーム練習
Power Meter PowerTap PowerCal Vector
Garmin
Edge500
FR310XT
PT比
Edge510
PT比
概要
距離:km
121.81
121.76
0%
115.02
-6%
タイム:
4:38:17
7:31:21
62%
4:38:22
0%
平均スピード: km/h
26.3
16.2
-38%
24.8
-6%
高度上昇値:m
1026
789
-23%
863
-16%
カロリー:C
2399
3476
45%
1508
-37%
平均気温:°C
6.6
3.5
-47%
平均心拍:%
80
74
-8%
79
-1%
平均バイクケイデンス:rpm
78
78
0%
75
-4%
パワー
平均パワー:W
163
152
-7%
166
2%
最大パワー:W
804
3572
344%
750
-7%
最大平均パワー(20 分):W
187
220
18%
173
-7%
左/右バランス:%
50/50 %
Normalized Power (NP):W
197
166
-16%
Intensity Factor (IF):
0.987
0.831
-16%
Training Stress Score (TSS):
358.4
294.6
-18%
FTP設定:W
200
200
0%
Work:kJ
2157
1509
-30%
最大平均パワー
5秒
621
3452
456%
552
-11%
1分
317
532
68%
294
-7%
5分
249
296
19%
243
-2%
20分
187
220
18%
173
-7%
1時間
164
199
21%
145
-12%
Vector不調で満足にデータがとれず歯抜けが多い分,全般的にVectorの値がPowerTapより低くなってしまっている。過去のデータと照らし合わせると平均ケイデンスはPowerTapとVectorとの差はないのに,今回に限って-4%に出ているのでパワーデータは+4%量増しして補完しても良いかも知れない。そうするとVectorのPowerTapとの差異は例の±10%に辛うじて収まる。パワーデータではないがVectorの特徴でもあるペダリングの左右バランス比が幸運にも50%:50%が出て嬉しいのでちゃっかり自慢させていただく。
以上が自分なりに負荷をかけたときの記録となる。最後になるが負荷控えめの街乗りのデータも紹介してみる。
街乗り
Power Meter PowerTap PowerCal Vector
Garmin
Edge500
FR310XT
PT比
Edge510
PT比
概要
距離:km
35.22
33.95
-4%
33.32
-5%
タイム:
1:50:53
1:48:29
-2%
1:50:43
0%
平均スピード: km/h
19.1
18.8
-2%
18.1
-5%
高度上昇値:m
171
177
4%
151
-12%
カロリー:C
539
645
20%
556
3%
平均気温:°C
16.9
15.7
-7%
平均心拍:%
62
62
0%
62
0%
平均バイクケイデンス:rpm
76
69
-9%
74
-3%
パワー
平均パワー:W
110
114
4%
120
9%
最大パワー:W
625
751
20%
658
5%
最大平均パワー(20 分):W
196
193
-2%
189
-4%
左/右バランス:%
53/47 %
Normalized Power (NP):W
175
168
-4%
Intensity Factor (IF):
0.876
0.842
-4%
Training Stress Score (TSS):
110.7
123.6
12%
FTP設定:W
200
200
0%
Work:kJ
573
557
-3%
最大平均パワー
5秒
584
564
-3%
577
-1%
1分
316
273
-14%
311
-2%
5分
254
228
-10%
251
-1%
20分
196
193
-2%
189
-4%
1時間
120
136
13%
114
-5%
街乗りだとガッツリ負荷かけて追い込んだときと異なる傾向が現れるかと思ったら,PowerTap比±5%以内の差異で収まった。これが何を示しているのか?Vectorは街乗りライダー向けマストアイテム(死語)なんていうオチだけはイヤだよ。
様々なテスト一通りやった気分になっていたけど,密かに苦手なインターバルテストを避けていた。ここまで来たらやった方がいじり倒した感増すので固定ローラーでやってみた。実は初めてのインターバル練習。定番メニューとか知らないので4倍W1分+レスト1分を1セットとしてあとは倒れるまで繰り返すという地獄のループ。4倍Wの意味は自分の体重の4倍の出力を目標に回すということだ。自分の体重は77キロなので308Wを1分間出すということになる。
インターバル
Power Meter PowerTap PowerCal Vector
Garmin
Edge500
FR310XT
PT比
Edge510
P T比
概要
距離:km
18.71
18.69
-0%
18.36
-2%
タイム:
1:02:41
1:02:40
-0%
1:02:40
-0%
平均スピード: km/h
17.9
17.9
0%
17.6
-2%
カロリー:C
585
3476
494%
634
8%
平均気温:°C
17.1
14.6
-15%
心拍
平均心拍:%
78
78
0%
78
0%
最高心拍:%
102
102
0%
102
0%
ケイデンス
平均バイクケイデンス:rpm
74
75
1%
最高バイクケイデンス:rpm
127
112
-12%
パワー
平均パワー:W
161
172
7%
263
63%
最大パワー:W
360
704
96%
426
18%
最大平均パワー(20 分):W
201
221
10%
243
21%
左/右バランス:%
55/45 %
Normalized Power (NP):W
215
263
22%
Intensity Factor (IF):
1.073
1.313
22%
Training Stress Score (TSS):
102.8
162.4
58%
FTP設定:W
200
200
0%
Work:kJ
521
633
21%
最大平均パワー
5秒
347
649
87%
410
18%
1分
325
304
-6%
364
12%
5分
226
231
2%
275
22%
20分
201
221
10%
243
21%
1時間
143
176
23%
160
12%
インターバルを30セットつまり1時間分できればよかったのだが,自分の実力では17セットが精一杯。まぁ20分の最大平均パワーをはかる上では過不足内データとれたとは思っている。出力データみて驚いたのはPowerTapとの差異が大きいことだ。原因はインターバルかもしれないし固定ローラー(ELITE スーパークロノハイドロMAG エラストゲル) によるものかも知れない。
Vectorを評価するために,サーキット(修善寺),平坦(彩湖),固定ローラー,なんちゃって山岳(物見山),チーム練習,街乗り,そしてインターバルと様々なシーンで使い計測を行なった。これらの取り留めのないデータをどうやってまとめるか悩んだが,ここは何も考えずパワーデータを強引に平均とってぶった切ってみる。
PowerTap比率まとめ
PowerMeter PowerCal Vector
パワー
平均パワー:W
1%
15%
最大パワー:W
146%
-1%
最大平均パワー(20 分):W
7%
-2%
Normalized Power (NP):W
-3%
最大平均パワー
5秒
157%
0%
1分
15%
-2%
5分
4%
-1%
20分
7%
-2%
1時間
13%
-4%
なんか強引に平均とったらやっとそれぞれのパワーメーターの特徴がみえてきた。PowerCalの傾向としては案の定短時間の値が怪しい。驚いたのは平均パワーがPowerTap比1%になったことだ。PowerCalはPowerTapを作っているCycleops製なのでそこんとこは頑張ったのかもしれない。一方VectorはPowerTapに比べ低めに出る傾向があることがわかった。ただし平均パワーだけは多目に出るようだ。個別データだと±10%を越える値も見受けられたが,平均化すると0〜-4%で収まった。平均パワーよりもNPや最大平均パワーを重視する自分にとっては十分許容範囲だ。もっとデータをとったりもっと正確に測る方法もあると思うからこんな雑な計測方法でも0〜-4%で収まったというほうが的を得ているのかも知れない。
新しもの好きだからかヒトバシラーの性なのか経験値不足だからか分らないがVectorが機嫌を損なうことが何度かあった。全くデータとれないときもあった。これからVectorを検討する方や,既に使っている方にも役立つ情報かもしれないのでこの際だからトラブルシュートとして共有したいと思っている。電池の接触不良問題。高ケイデンスにするとケイデンスが表示されなくなるトラブルもあった。ペダルポッドがシューズカバーに引っかかっりもした。LOOK純正ペダルとVectorペダルとの違いなどについても触れたいと思っているが,既に相当なボリュームになってしまったので,詳細は改めてお伝えしたいと思う。乞うご期待(笑)
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